2003年07月

2003年7月25日

ご  挨  拶

会長 椿  弘次 (早稲田大学)

国際商取引学会のホームページへのご来訪ありがとうございます。
この学会は、前会長の新堀 聰博士(日本大学教授)を中心に運営されていた貿易取引研究会を前身としています。この研究会は、貿易取引を法学的な観点からも研究していましたが、これを発展的に解消して国際企業活動を商学と法学の観点から融合的に研究しようとしてこの学会が日本大学において発足し、6年目を迎えました。
企業法務を研究実践されてきた会員、貿易取引ないし国際商取引を商学面からあるいは法学面から教授・研究されてきた会員などが活発に研究報告されております。ご存知のとおり、日本企業の海外生産比率は約1割になり、400万近い外国の人たちを雇用しています。貿易の規模も輸出入合わせて7、500億米ドルほどになります。情報技術の発達は目覚しく、国際的な電子商取引も徐々に浸透しつつあります。WTO体制下における自由貿易協定の増加も注目されています。このような国際的な人、商品、情報、お金の濃密な交流が行われる中にあって、法理論・政策的研究と商学の実践的・政策的思考とを重ね合わせて、貿易、投資、技術交流、ファイナンスなどを研究するこの学会の意義は小さくないと思います。
これまでのこの学会の活動は、5号にわたる「研究年報」をご覧になって下さい。来る11月中旬には、明治大学において全国大会が開催されます。学会活動に新たな1ページを加えるために、多くの会員の参加と研究報告をお願い致します。特に、次代を担う若い会員による理論的な研究報告を期待しております。
去る7月の拓殖大学でのシンポジウム「企業法務と法学教育」のような、時のトピックにも合い、かつ研究の方法論的な議論が行われるテーマも魅力があると思います。会員の皆様からの学会活動に関する積極的なご提言をお願いします。
暑さの折、皆様の一層のご健勝をお祈り申し上げます。