第6回模擬仲裁日本大会のご報告

2013年2月17日(日曜日)に模擬仲裁日本大会が、神戸大学六甲台キャンパス法学部等及び模擬法廷ラ・クールにて、100名を超える方々の参加を得て盛況のうちに終了することができました。本大会はこれまで同志社大学の献身的な努力によってこれまで開催されてきました。今年は生まれ育った同志社大学のキャンパスをはじめて離れ、神戸大学が主催校を引き受けることとなりました。参加チームは昨年と同様、北海道大学(曽野ゼミ)、小樽商科大学(中村ゼミ)、早稲田大学(久保田ゼミ)、早稲田大学(浜辺ゼミ)、同志社大学、神戸大学(齋藤ゼミ)の6チームでした。

対戦は朝から4会場並行で12対戦(英語6対戦・日本語6対戦)を行い、各対戦における弁論者の点数を単純合計する方法で、順位を決定いたしました。その結果、第1位は早稲田大学(久保田ゼミ)チーム、第2位は神戸大学チーム、第3位は同志社大学チームとなりました。早稲田大学(久保田ゼミ)チームは2年連続の第1位を獲得しました。最優秀弁論者賞は、同志社大学の菊月篤秀君が受賞しました。

上位2チームが、3名の外国人仲裁人の前で英語での対戦を行うファイナル(play-off)では、神戸大学が僅差で早稲田大学チームに勝利しました。

今年の模擬仲裁では、香港から多くの重要事件で仲裁人として活躍しているGavin Denton弁護士(Arbitration Chambers)に、日本人の仲裁人と一緒に朝から仲裁人をお願いしました。またファイナルでは、韓忠洙教授(漢陽大学校法学専門大学院)とLars Markert弁護士(西村あさひ法律事務所)に陪席仲裁人をお引き受けいただきました。

本年度より大会のMission Statementを明示し、参加していただく方々全てにとって意義ある大会となるよう努めました。

・本大会をグローバル人材の育成に向けた教育活動の一環と捉え、参加する若者の成長をもってその中心的な成果とする。具体的には、模擬国際商事仲裁大会に参加する日本の各チームが、国際大会における厳しい競争に耐えるための準備に資することを直接の目的とする。

・国際商事仲裁に関心をもつ法律家にとって、仲裁人の役割を綿密にシミュレーションする経験を通じて、自己研鑽を行うことができる場となるように最善の配慮を行う。

・国際商事仲裁の発展に貢献することを目指す人々の、世代と業種を超えた国際的なコミュニティの核となることを目指す。

こうしたMissionを果たすにはまだまだ時間が必要ですが、少しずつそれに近づくことを忍耐強く目指してゆきたいと思います。

本大会の開催に当たっては、日本商事仲裁協会大阪事務所、日本仲裁人協会関西支部、凌霜会、神戸大学法学研究科、神戸大学グローバル人材育成推進事業の協賛をいただきました。また、当日は多くの方々に仲裁人役をお引き受けいただき、大切な日曜日を丸一日、学生諸君のためにお使いいただくことができました。感謝の意を込めて、ご協力いただいた方々のお名前を記載させていただきます。

【第6回模擬仲裁日本大会仲裁人役をお引き受けいただいた方々:順不同(敬称略)】

大貫 雅晴    日本商事仲裁協会 理事・大阪事務所長
河端 雄太郎    西村あさひ法律事務所
Mr.Lars Markert    西村あさひ法律事務所
佐野 隆太郎    佐野法律事務所
多田  慎    大江橋法律事務所
中張 隆史    神戸大学法科大学院
小川 新志    日本商事仲裁協会
小原 正敏    きっかわ法律事務所
児玉 実史    北浜法律事務所
豊島 ひろ江    中本総合法律事務所
茂木 鉄平    大江橋法律事務所
澤井  啓    大阪府立大学 非常勤講師
井口 直樹    長島・大野・常松法律事務所
塚本 宏達    長島・大野・常松法律事務所
名越 真子    岡田春夫綜合法律事務所
土田 泰弘    第一法律事務所
中尾 祐人    神戸大学法科大学院
石戸 信平    外務省 国際法局
菊間  梓    外務省 国際法局
Mr.Gavin Denton    Arbitration Chambers (Hong Kong)
韓 忠洙    漢陽大学校法学専門大学院・教授(韓国)

【本部事務局】